夫が560万円の借金をしていました。
借金の原因はギャンブルです。
夫の場合、競艇です。
法テラスを通して弁護士事務所に行き、個人再生の準備を始めました。
借金返済のために用意したお金、約160万円が口座から消え、夫が行方をくらましました。
翌朝になっても帰ってこなかったので、警察署で行方不明者届を出しました。
私は夫の手掛かりを探すために、夫の職場へと向かいました。
夫の職場で声をかけた男性に、電話をかけてもらったところ、夫が電話に出ました。
少し会話をして、仕事の話ではないと分かると、すぐに電話を切られてしまいました。
夫が電話に出た日の夜、
警察から、夫が見つかったという連絡がありました。
お母さんと私は、すぐに引き取りに行きました。
再会した時、夫は取調室のような部屋でパイプ椅子に座り、うつむいていました。
私は夫を車にのせて、家に帰りました。
家で夫と話し合いです。
行方をくらましている間、どのように過ごしていたのかを聞きました。
口座から消えた160万円について聞かないわけにはいきません。
口座から消えた160万円というのは、借金の返済用に用意したお金です。
借金の返済をしなくてはならないから、給料天引き貯金をしている場合ではなくなり、
天引き貯金で貯めた貯金を、全額引き落としました。
指定の口座に振り込まれる頃、記帳をしに行ったら、元々口座に入っていた約30万円と共に、合計160万円がすでに引き落とされた後でした。
お金は3日間に分けて何度も引き落とされていました。
ネットのサイトを経由しているのか、知らない名義で引き落とされていました。
1日の内に何度も。
1回の引き落とし金額は、10万円だったり、3万円だったり、いろいろでした。
私は弁護士事務所の帰り道に、夫とした約束を思い出していました。
「二度と借金はしないし、ギャンブルもしない。」
夫はそう言いました。
夫を見つけてくれた警察官の言葉も思い出しました。
「旦那さんは、ギャンブルをやめられないと思います。」
・・・消えた160万円について、夫の話はこうです。
利用していたサイトに、指定の口座を一度登録すると、ATMを経由しなくても携帯片手に自由にお金の出し入れができるようになること。
お金は残っていない。
自分のネット口座の残高も空っぽ。
全部使った。
お金がないから、家を出ている時も、ほとんどご飯を食べられなくて、コンビニのおにぎり一個しか食べていない。
夫が話していたサイトは、私もチェックをしましたが、このような仕組みがあることを、初めて知りました。
一度マーキングされた預金口座は、筒抜けになってしまい、金庫にキャッシュカードを仕舞っていても、通帳を隠していても、意味をなさなくなってしまいます。
悪意を持った人間に、一回でも情報を取られてしまったら、通帳やキャッシュカード、銀行印など、隠している意味はなく、
隠していることが、ただただ滑稽で間抜けなことに・・・。
大事に仕舞っている間に、どんどんお金を抜かれてしまうのですから。
・・・私がそうであったように。
夫がギャンブルで使った560万円。
560万円から個人再生で減らしても、数百万になる借金。
返済をするために用意した160万円は、夫のギャンブルで消失。
夫名義の財産が減ったので、個人再生後の返済額にも影響をしてきます。
弁護士から「もうギャンブルや、借金はしないこと。」
と言われていたのに、夫はギャンブルをしてしまいました・・・。
借金はしていませんね。
家のお金を使い込んだから。
子供の将来のために貯金していたお金でした。
借金はしていない・・・。
弁護士に、夫名義の財産が減ってしまったことを報告しなくてはなりません。
個人再生の申し立てに、どのような影響が出るのでしょうか。