560万円・・・多重債務。弁護士に依頼して個人再生が決定。360万円になった。
130万円・・・預金を使い込む。
30万円・・・預金を使い込む。
10万円・・・預金を使い込む。
10万円・・・サラ金で借金。
36万円・・・預金を使い込む。
20万円・・・子供支援金を使い込む。
10万円・・・サラ金で借金。
60万円・・・かんたん決済数か月分。
14万円・・・隠してあった現金。
30万円・・・私名義のクレジットカードを使用。
1万円・・・結納の時のお金をお守りにしていたけど盗まれて使われた。
合計 911万円
ギャンブル依存症の相談窓口に来ている時の話です。
ギャンブル依存症の夫と、夫の親族と一緒に来ています。
夫と、私と親族の二手に分かれて、それぞれ別の相談員の人に話を聞いてもらいました。
別の部屋にいるので、夫がどのような表情で、何を語っているのかはわかりません。
それぞれの聴取が終わり、夫と合流をしました。
相談員の人は、ギャンブル依存症の夫に携帯電話を持たせてもいいんじゃないかという・・・
ギャンブル依存症の相談員の人が言うには、
「旦那さんは、携帯電話を持たせてほしい。という話でした。」
「私は別にいいのかなとは思うのですが、ご家族の皆様のお考えはいかがでしょうか?」
携帯電話がギャンブルや借金の窓口になっていた以上、夫に携帯電話を返すなんて、夢にも思わない話です。
私からしたら、
『この人(相談員の人)は何を言ってるんだ?』
という気持ちでした。
「携帯電話は夫の主なギャンブルや借金の手段でした。」
「今の夫に携帯電話をもたせて、一緒に暮らすことは考えられません。」
「夫が信じられない以上、ギャンブルや借金の手段を遠ざけることしか信じられないんです。」
私は言いました。
「旦那さんにとって携帯電話を持つことは切実で、今、ギャンブルを我慢している状況だけでも、ものすごく辛いことだと思うんですね。」
相談員の人は言いました。
・・・ギャンブルを我慢している状況が辛い?
ギャンブルはしなくても何ともないもの。
ギャンブルができなくて辛いとは、どういうことなのでしょうか・・・。
私にはさっぱり理解できなくて、眉をしかめました。
「私としては、あれもこれも我慢をするのは苦しいことだと思うので、携帯電話はいいのかなという気持ちがあります。」
相談員の人は言いました。
最初は聞き間違いかと思いました。
・・・夫に心を開いてもらうために、夫に寄り添うところを見せる必要でもあるのでしょうか。
夫に携帯電話を持たせてもいいだなんて・・・。
夫のギャンブルと借金と携帯電話にどれだけ苦しめられてきたのか話したはずですが、伝わっていなかったのでしょうか。
私は、信じられない気持ちでいっぱいでした。
「夫が携帯電話を持たないことは、一緒に暮らしていくための条件です。携帯電話を夫に持たれてしまったら、私が一緒にいられません。」
「わかりました。」
相談員の人は冷静な口調でこたえました。
ギャンブルを我慢している状況はとても辛いらしい・・・
ギャンブルをやめている今の状況が辛い。
という考え方や視点は、斬新すぎて私の脳ではすぐに処理できそうもありませんでした。
何で夫が辛がっているのだろう・・・。
自分の意志でやっているギャンブルなのに、自由自在にやめられないものなのか。
悪意があって、悪ふざけで、私たち家族を地獄に落とす目的でギャンブルをやっている以外に何があるのか。
夫がギャンブルをやめられないのは、後先を考えられず、私たち家族がどうなってもかまわないからです。
私と子供達を道連れに、地獄に落ちたがっているのです。
借りに夫が辛かったとして、
今まで私たち家族が夫から与えられた苦しみに比べたら、だから何なの?
何を言っているの?
・・・という感覚でした。
辛いのは私たち。
嘘をつかれて、お金を騙し取られて、辛いのは、、、。
夫が辛い?
夫が辛いとは?
私は混乱していました。
夫は、自分に携帯電話が返ってこない流れだと認識すると、ふてくされた様子でした。
そっぽを向いて座っていたかな、、、。
この時は、夫が辛いってどういうことだ?
という驚きで、夫の観察はあまりできていなかったように思います。
この後、
相談員の人から、夫の現状や、ギャンブル依存症になる流れ、脳に与える影響などについて話がありました。
ギャンブル依存症は病気。
普通ではない状態。
そのことについて知ることになります。